ソフォラ・リトルベイビーはジグザグに伸びた枝に小さな丸い葉っぱをつけるとても可愛い観葉植物です。”メルヘンの木”と言われることもあり、最近人気がある植物の一つです。今回はそんなソフォラ・リトルベイビーを自宅でも簡単に増やせる挿し木のやり方について説明と実践をしていきたいと思います。
ソフォラ・リトルベイビーの基本的な育て方はこちらを参考にしてください。
また、ソフォラ・リトルベイビーの剪定の仕方についてもこちらで紹介していますので、よかったら見ていってください!
挿し木ってなに?
挿し木とはカットした茎や枝を土に挿して発根(根が出ること)させ、茎や枝を1つの植物として増やす方法です。
挿し木は種を蒔いて増やすのが難しい植物や育つまでの時間が長い植物を増やす方法としてよく使われます。ただ、挿し木に向き不向きがあるので挿し木をする前には調べるなどして確認しましょう。
ソフォラ・リトルベイビーは挿し木の管理さえしっかりと行えば誰でも挿し木をして増やすことを狙える植物です。
挿し木に必要なもの
挿し木に必要なものは下のリストを参考にしてください。
- 挿し木する植物(今回の場合はソフォラ・リトルベイビー)
- 挿し木用土
- 剪定鋏
- バケツや計量カップなどの水がはいる容器
- 発根促進剤
今回使用したものはこちらです。
(植物・土)
挿し木専用園芸培土
(植物・薬剤)
住友化学園芸
さし木の発根促進剤 ルートン
挿し木に適した時期は?
挿し木する植物全般に言える挿し木に適した時期は、その植物の成長期です。また挿し木には保湿が大切なので湿度の高い梅雨も適しています。
ソフォラ・リトルベイビーは真夏と真冬を避ければ挿し木は可能です。ただ、成功率が高いのは成長期の春から梅雨にかけての期間になります。はじめて挿し木をする方は春から梅雨の間にするといいですよ!
ソフォラ・リトルベイビーの挿し木手順
ここからはソフォラ・リトルベイビーの挿し木の実際の手順を説明します。手順に沿って作業を行えば誰でも簡単に挿し木ができますよ!
発根することを保証したものではありません。実際に発根するかは環境や運によるところがあります。
1. 挿し木用の枝を準備する
まずは当然ですが、挿し木するための枝を手に入れる必要があります。ソフォラ・リトルベイビーの挿し木に向いている枝は勢いが良く元気な枝で、10cm以上あると発根率が高くなります。
挿し木のためだけに枝を切って準備するのもいいですが、剪定を行った際に出てきた枝を使用すると無駄がなくいいと思います。
挿し木用の枝を準備できたら、次は下処理をしていきます。まずは余計な葉っぱをとります。だいたい上から3、4枚程度のこして、下の葉っぱ全て切り取ります。これは葉っぱからの蒸散を防ぐためです。挿し木をしてすぐはまだ根が出ておらず、十分に水を吸収できず乾燥に弱くなっているため、できるだけ葉からの水の蒸散を防ぐようにしてあげるのが目的です。また切り口を斜めにして水を吸い上げる表面積を大きくしてあげることで水をより多く吸い上げることができます。
2. 枝を水につける
挿し木用の枝を準備できたら、次は「水揚げ」を行います。
挿し木の「水揚げ」とは、土に挿す前に一度、挿し木を水に浸けることを言います。これは根を失った枝は乾燥しやすく、そのまま挿し木をすると枯れてしまうことがあり、それを防ぐために行います。この一手間が挿し木の成功率をぐーんと高めます。
また、浸ける水にもひと工夫加えます。浸ける水にメネデールを入れて発根を促進させます。ルートンを使用する場合は水揚げした後に土に挿す前に切り口に塗り込みます。
水揚げの時間はソフォラ・リトルベイビーの場合は2〜3時間ほどで大丈夫です。
水揚げの時間は植物によって変わります。やる前にどれくらいが適切なのかを調べましょう。
3. 土を準備する
挿し木で失敗する大きな原因の一つが土です。この挿し木の土を間違えると挿し木は成功しません。そのため土はしっかりと準備しましょう!
「しっかりと準備する」とは言っても難しいことではありません。ホームセンターなどに売っている挿し木用の土か赤玉土の小粒を用意すればいいだけです。個人的には挿し木用の土を用意することをおすすめします。
挿し木をする土の条件は、3つです
- 清潔であること
- 栄養がないこと
- 排水性が良いこと
上記の3つの条件に当てはまっているのが、挿し木(種蒔き)用として売られている土や赤玉土になります。
あとは清潔な鉢に土を入れるだけで挿し木のための土の準備はOKです!
4. 枝を挿す
さぁ!最後です!
1と2で準備した枝を3で用意した土に挿すだけです。挿すときに切り口を傷つけないため爪楊枝などで土に誘導の穴を開けておくとやりやすいですよ。最低でも3cmほどは土にさしておきましょう。
挿し木の管理
挿し木は、準備をして挿し木をするまではもちろん大事ですが、挿し木をしてからの管理もとても重要になります。
挿し木をしてすぐの枝はまだ十分に土から水を吸い上げることができません。そのため乾燥させないことがとても重要になります。乾燥させてしまうとすぐに枯れてしまいます。
挿し木を乾燥させないための管理方法はいつかありますので下に紹介します。自分にあったものを選んで管理しましょう。
腰水管理 腰水管理は鉢が3分の1ほど浸かるくらい容器の中に水をいれて、鉢を浸からせておく管理方法です。腰水管理は水を入れておくだけでいいのでとても簡単な方法です。注意点としては水が腐らないように2日に1度くらいの間隔で水を入れ換えてあげましょう。
ビニール管理 ビニール管理は鉢をビニールなどで覆い、乾燥を防ぎつつ湿度を高めてあげる方法です。この方法は葉からの乾燥を防ぐことができ、乾燥に1番強い管理の仕方です。ただ湿度が高いとカビが発生してしまうことや、気温が高くなると蒸れてしまうことがあります。カビや蒸れは植物を腐らせてしまうので注意しましょう。適度に通気性を持たせてあげるか、ビニールなとで包んだ中の空気を毎日変えてあげましょう。
水遣り管理 水遣り管理は土の表面が乾き出した水をたっぷりとやり、乾燥しないようにする方法です。この方法では他の方法に比べて灌水するため用土の通気性が良くなります。また清潔な状態を保つこともしやすい管理方法です。こまめに鉢の様子をみて水遣りをできるのであればこの方法が良いでしょう。個人的には挿し木して1週間ほどは腰水管理やビニール管理で行い、その後に水遣り管理に切り替えるのが良いでしょう。
挿し木の置き場所は明るい日陰に置き、直射日光は避けるようにしましょう。
発根したかどうかの確認は難しいですが、1ヶ月ほど経過した挿し木の葉がピンッと張りと艶があれば発根していると思われます。また、新芽が出てくるのも発根している合図になるのでよく観察してあげましょう。発根後は肥料のある土に植え替えたり、そのまま液肥をあげるなどして管理するのもいいでしょう。ただし発根後すぐの根は傷みやすく植物にもストレスになるのであまり根をいじらないようにして植え替えましょう。個人的には1年はそのままでもいいと思います。
さて、ソフォラ・リトルベイビーの挿し木について実際の様子を織り交ぜながら分かりやすく説明してきたつもりですが、いかがでしょうか?これを機にソフォラ・リトルベイビーの挿し木に挑戦して成功して欲しいです!ソフォラ・リトルベイビーは初心者の方でも挿し木を成功させることができる植物なので、ぜひやってみてください!
コメント