ユーカリ・ポポラスの育て方

植物紹介
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ユーカリ・ポポラス

学名  : Eucalyptus polyanthemos
和名  : ユーカリ・ポポラス
別名  : マルバユーカリ
科・属名: フトモモ科 ユーカリ属
原産地 : オーストラリア
開花時期: 4~5月 
花の色 : 白
花言葉 : 新生、再生、追憶

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基本情報

ユーカリ・ポポラスはユーカリの中でも人気の品種で、丸みのあるハートのような形の可愛い葉っぱが特徴です。庭のシンボルツリーに使われたり、切り花やドライフラワーとしても人気が高い植物です。

ユーカリの中にはユーカリ独特の強い香りがする品種もありますが、ユーカリ・ポポラスは香りが柔らかなのでユーカリの香りが苦手な方でもおすすめのユーカリになります。

ユーカリ・ポポラスの花言葉は「新生」や「再生」で、就職祝いや開業祝いなど何かを新たにスタートする場合にぴったりの花言葉になるので、プレゼントしてみるのもいいですし、何か気持ちを新たにしたい場合に自分に贈ってあげてもいいんじゃないでしょうか。

ユーカリは自生地が山火事になった後でも雨によって種が発芽し、山の再生や自然界での山の生まれ変わりの一歩になることから「新生」や「再生」の花言葉が付けられたようです。

(植物・生体)
ユーカリ・ポポラス

特長

ユーカリ・ポポラスの一番の特徴は、丸みのあるハートのような形の可愛らしい葉っぱです。ユーカリは規則的に葉っぱが展開していく品種が多いですが、ユーカリ・ポポラスは不規則に枝と葉をつけ、ナチュラルな雰囲気があり、風にゆらゆらと揺れる姿がとっても可愛い植物です。

ユーカリの仲間は葉っぱがシルバーぽくなるのと緑色のものに分かれますが、ユーカリ・ポポラスは緑色の品種になります。

ユーカリ・ポポラスは日差しを好む植物で西日にも耐えることができる植物であり、その上耐寒性もあるので東北や北海道以外の地域であれば一年中、外管理でも問題なく育ちます。
ただし、ユーカリ・ポポラスは自生地では20m近くにもなり、さらに成長スピードも速いので地植えをするとあっという間に大きくなるので気をつけましょう。大きくなると困る場合はこまめに剪定をしましょう。

環境

置き場所

ユーカリ・ポポラスは日当りと風通しのよい場所を好みます。特に日当たりを好むので太陽の光が届かない室内では上手く育つことができません。

また、観葉植物として売られていますが、ユーカリ・ポポラスは樹木です。そのため室内での育成には不向きです。基本的には屋外での管理になります。

耐寒性があるので冬でも屋外管理の方が良いです。雪が年に数回程度少し積もる程度なら枯れる心配もありません。

鉢植えの場合は風通しがよく、半日以上日光が当たる場所に置きましょう。雨ざらしの場所でも大丈夫ですが、雨ざらしの場合は梅雨などの時期の水やりの管理が難しくなるので自信がない方は軒下などで育てるといいでしょう。

地植えの場合は、建物のすぐ近くに植えるのは避け、最低でも2mは建物から離して植え付けましょう。また、ユーカリ・ポポラスは大きくなりやすいのでその辺も考慮して植え付け場所を選ぶといいでしょう。

温度

ユーカリ・ポポラスはだいたい-5℃までは問題なく耐えることができます。ただし、霜が降りると葉や枝が痛むので鉢植えの場合は軒下に移動させるなどできるかぎり霜には当てないようにしましょう。

鉢植えの場合は-6℃以下になるようであれば室内に取り込むようにしましょう。

ユーカリ・ポポラスは夏の暑さには強いので日本国内の気温であればどこでも問題なく育てることができますが、日本特有の蒸れには注意しましょう。暑さは平気でも蒸れで枯れてしまうことがあります。

ユーカリ・ポポラスは寒く感じると枝や葉が赤くなりますが、枯れているわけではないので安心してください。
春になると元の綺麗な緑に戻ります。

用土

ユーカリ・ポポラスは乾燥した地域に自生している植物です。そのため、土が湿っている状態が長く続くことを嫌います。そこで、用土を考えるうえでのポイントとして、用土が乾燥した状態と湿っている状態のメリハリをしっかりとつけるということです。このメリハリがあることで、根腐れを起こすことなく健康的に育ちます。
つまり、水はけがよく、通気性が確保されている土を使用することが大切になってきます。そこさえ押さえておけばユーカリ・ポポラスは問題なく元気に育ちます。逆に言うと水持ちがよく加湿気味になるような土は避けるとうまく育てることができます。

基本的な用土としては、鹿沼土を中心に、赤玉土や腐葉土を混ぜるといいでしょう。ただし、”土がしっかりと乾いてからたっぷりと水をあげる”というメリハリのある水やりの仕方に自信がない方は保水性が高い赤玉土や腐葉土の割合はなるべく少なくしましょう。
全体の用土に対して鹿沼土が7割くらいあれば水はけがかなり確保でき、通気性がよく、乾燥気味に育てやすいと思います。

土の配合が難しい方は、市販のハーブ用の培養土を使用するといいでしょう。

参考までに、私の場合は、鹿沼土とゴールデン培養土を7:3の割合で混ぜたものを使用しています。植え替え後はすぐに新芽が出てきて元気に育っています。
ちなみに、ゴールデン培養土は団粒構造になっているので水はけがよく、肥料も入っているのでとても使いやすい培養土です。

(園芸・用土)
アイリスオーヤマ
ゴールデン培養土

育て方

水やり

鉢植えの場合
ユーカリ・ポポラスは土が湿った状態が続くことを嫌います。そのため、土が湿った状態が続かないように乾燥した状態と湿った状態のメリハリをつけることが重要になります。

春から秋は表面の土が乾いて、鉢が軽くなってからしっかりと水をあげるようにしましょう。水をあげるときは鉢からしっかりと出るぐらいたっぷりとあげてくださいね。

冬は気温が下がり、ユーカリ・ポポラスの成長も緩慢になるので、水の必要量も少なくなります。そのため、春から秋の水やりも2~3日遅い間隔で水やりをしましょう。

ユーカリ・ポポラスは成長速度が早いので水をよく吸い上げるため水の乾きが思ったよりも早いかもしれないので、水切れには注意してください。

地植えの場合
夏場に雨が降らない日が続いた場合にのみ水やりをしてあげましょう。

鉢受けを使用する場合は、鉢受けに残った水は根腐れの原因になるので、水やりの度にしっかりと捨てましょう。

ユーカリ・ポポラスが水を欲しがっているときは新芽や枝先が稲穂のように垂れ下がってきます。このような場合はすぐに水やりをしてあげましょう。
理想は垂れ下がる寸前の状態で水やりをすることです。経験を積んでベストなタイミングでの水やりを身につけたいですね!

水やりに自信がない方は”水やりチェッカー”を使ってみると用土の乾き具合が可視化され、水やりのタイミングがとても分かりやすくなります!

(園芸用品)
水やりチェッカー

肥料

ユーカリ・ポポラスは生育がとてもいいので順調に育っている間は肥料を与える必要はありません。

肥料を与えるタイミングとしては、植え替えの際に有機肥料もしくは緩効性化学肥料を元肥として混ぜ込みます。

生育が悪い場合は肥料を与えますが、緩効性の肥料を適正量与えるようにしましょう。また、ユーカリ・ポポラスの生育期である3月~10月にのみ追肥をし、それ以外の時期は追肥を取り除きましょう。

肥料の与えすぎは根腐れを引き起こす可能性があるので、施肥量を守って与えましょう!

病気

ユーカリ・ポポラスが特になりやすい病気は斑点病、うどんこ病、根腐れ病の3つです。それぞれ詳しく見ていきましょう!

斑点病

斑点病とは葉っぱに茶色や黒っぽい斑点ができてしまう病気です。カビが原因の病気で、斑点ができてしまった葉っぱは元に戻ることがないうえに、他の健康的な葉にもカビを移す可能性があるので見つけたらすぐに切り取りましょう。

斑点病が治まらない場合は薬品を使用することも考えましょう。

病気になった葉はその場に捨てたりせず、しっかりと別の場所のゴミ箱に捨てるようにしましょう。その場に捨てるとそこから病気が広がる原因になります。

うどんこ病

うどんこ病とは葉っぱに白い斑点がぽつぽつと付き、しだいに葉全体が粉を振りかけたように白くなってしまい光合成を阻害してしまう病気です。うどんこ病は斑点病と同じくカビが原因の病気で、カビに栄養を吸収されてしまい生育不良になります。
また、うどんこ病は他の葉っぱに伝染します。そのため、うどんこ病を見つけた場合はすぐにうどんこ病に感染している葉を取り除き、ひどい場合は薬品で殺菌しましょう。

斑点病、うどんこ病ともに風通しが悪く、カビが発生しやすい状況が原因でもあるので、風通しの良い場所に移動し、葉が込み合っている場合は剪定をして通気性を確保しましょう。

根腐れ病

根腐れ病とは通気性と排水性の悪くなった用土が原因で新鮮な酸素が根の周りになくなってしまい、根が酸素不足になることで細胞が壊死してしまい、それが原因で植物全体が枯れてしまう症状のことを指します。

根腐れが起きてしまった場合は一度ユーカリ・ポポラスを鉢などから抜き、根腐れを起こしている根をカットし清潔な用土に植え替えましょう。
根腐れを起こした根は元に戻ることはなく、ユーカリ・ポポラスにとって悪影響でしかありません。

根腐れが起きている場合は土が湿っている状態が続いているということですので用土と水やりの回数を考えなおしましょう。

害虫

ユーカリ・ポポラスにとっての害虫は主にハダニとコガネムシになります。それぞれの害虫の特徴について見ていきましょう!

ハダニ

ハダニは植物の葉に寄生し、葉から養分を吸い取る厄介な害虫です。
ハダニの好む環境は気温が20℃~30℃で乾燥した空気を好みます。このハダニの好む環境はユーカリ・ポポラスが好む環境でもあり、ユーカリ・ポポラスにとってハダニはかなり厄介な害虫になります。

ハダニの体長は0.5mmほどでとても小さくなかなか見つけにくいですが、葉の色が白く抜けていたり細い糸のようなものがあればハダニがいる可能性が高いです。

ハダニは水に弱いという特徴があり、雨ざらし管理のユーカリ・ポポラスには付きにくいです。逆に言うと雨が当たらないユーカリ・ポポラスには付きやすいです。ですので、雨が当たらないところで管理している場合は水やりのときに葉にもしっかりと水を当てることや葉水をすることで対策することができます。

また、植え替え時にオルトランという薬を混ぜることで多少ですが予防することができるので使用してみるといいでしょう。

(園芸・薬剤)
オルトラン

コガネムシ

コガネムシによる被害というよりもコガネムシの幼虫による被害がメインになります。

コガネムシの幼虫は土の中でユーカリ・ポポラスの根を食べて成長します。根を食べられてしまったユーカリ・ポポラスは弱ってしまい最悪の場合は枯れてしまいます。

コガネムシの幼虫への対策は表土を化粧石で覆って入ってこないようにすること、もしくは、ハダニと同様にオルトランを土に混ぜてあげることで予防することができます。

植え替え

ユーカリ・ポポラスは定期的に植え替えをする必要があります。植え替えをしないでいると鉢が根でパンパンになり根詰まりを起こしてしまいます。
環境にもよりますが、1~2年に1度の頻度で1回り大きい鉢に植え替えをるのが基本になります。
根についている土はある程度落とし、根をほぐして古い根を整理してから植え替えましょう。

植え替えの時期としては温かくなり新芽が出始める4月ころから6月頃までがよいでしょう。成長期に合わせることによって根がしっかりと土を掴みばっちり根付いてくれます。
順調な根の活着をうながすために発根剤を使用してみるのもよいでしょう。

土は用土のとこを参考に水はけのよい土を使用し、鉢底には鉢底石を入れてあげましょう。

剪定・切り戻し

ユーカリ・ポポラスは必ず剪定をしてあげましょう。
基本的にユーカリ・ポポラスは成長が早いのでいつ剪定を行っても大丈夫です。

剪定を行う意味としてはふたつあります。
ひとつめは摘心です。摘心とは成長している枝の先端を切ることで上への成長を止めることができます。樹高を抑えたい人はこまめに摘心の剪定をしてあげましょう。
ふたつめは透かし剪定です。込み合っている枝を切り、通気性を良くすることで病気や害虫を予防します。

ユーカリ・ポポラスにとって剪定は健康的に理想の姿に育てるためには必要な作業なので、しっかりと剪定をしてあげましょう。

剪定にはできる限り切れ味のよい剪定ばさみを使いましょう。

増やし方

ユーカリ・ポポラスは挿し木で増やすことができます。

挿し木は15㎝くらいに切った枝を使用します。
枝についている葉っぱを2~3枚のみ残し、その他はすべてカットします。土に挿す方の切口を斜めにカットし、2~3時間ほど水につけておきます。その後、斜めにカットした切口に発根促進剤を塗り、清潔な用土に挿します。用土に挿した後は明るい日陰で乾燥しないように土を湿った状態で保ちましょう。
2ヶ月後ぐらいに新芽が出てくる成功です!植え替えてあげましょう!

挿し木の用土は赤玉土もしくは鹿沼土が通気性もあり挿し木の成功率を高めることができます。

ユーカリ・ポポラスは挿し木の成功率が決して高いとは言えないので、挿し木でユーカリ・ポポラスを増やしたい方は挿し木の枝を何本か用意しておくといいでしょう。

ちなみに、自然界では種で増えるユーカリ・ポポラスですが、ユーカリ・ポポラスの種を発芽させるのはとても難しいのでオススメしません。興味がある方は挑戦してみるのは面白いと思います!

ユーカリ・ポポラスはとても可愛らしい植物でよく育つので初心者の方にもオススメの植物ですので、ぜひ挑戦してみてください!

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