特徴
ゴールデンアカヒレの特徴といえば「安い!丈夫!綺麗!」の三拍子が揃っていることです。
特に丈夫な面に関しては他の熱帯魚とは一線を画しています。ゴールデンアカヒレの丈夫さは低酸素・低水温でも飼育できるほどで病気にも強く、コップでも飼育できることからコッピ―と呼ばれることもあります。
そんな丈夫な魚が1匹100円ほどの値段で、しかもゴールドに発色する体と赤いヒレがとても魅力的な特徴になります。
ノーマルのアカヒレと違い、ゴールデンアカヒレは体が金色に輝いていますが、これはノーマルのアカヒレが突然変異した者同士を交配させて固定化させた種になります。
ゴールデンアカヒレのオスとメスの見分け方は成魚であればそれほど難しくありません。
オスはメスよりも体色が鮮やかになり、全体的にスマートです。反対にメスは腹部が丸く膨らみ、尾びれの付け根がくびれているように見えます。
近年、人気が出てきているボトリウムやグラスリウムなどの小さな水槽での飼育やパイロットフィッシュとして人気があり、ゴールデンアカヒレは初心者にも玄人にもおすすめの観賞魚です。
パイロットフィッシュとは水槽を立ち上げてから一番最初に導入する魚のことで、水槽内のバクテリアを増やし水槽内の環境を整える効果があります。
飼育環境
水質
ゴールデンアカヒレはとても丈夫な魚のため極端な酸性または極端なアルカリ性でなければたいていの水質に適応できます。
ただし、丈夫とはいえストレスを全く感じないということではないので、健康で綺麗な状態で長生きさせたい場合は中性付近に水質を近づけるといいでしょう。
導入の際は必ず水合わせを行いましょう。
水温
ゴールデンアカヒレは熱帯魚としてよく売られていますが、ゴールデンアカヒレの原種であるアカヒレは中国が原産の温帯魚であるので、ゴールデンアカヒレも温帯魚になります。
温帯魚のゴールデンアカヒレは適応水温が広く、水温が15℃~29℃であれば問題なく飼育できます。
日本での飼育の場合は水道が凍るような地域でなければヒーターなしでも飼育可能です。また、高水温時の低酸素状態にも強いので水槽の上部を開放的にしておけば夏の高水温にも十分飼育ができます。
春や秋は昼夜の温度差が激しいのでなるべく温度変化が少ないところに水槽を置いてあげましょう。窓際は温度変化が大きいのでNGです。
レイアウト
ゴールデンアカヒレは丈夫で適応できる環境が広いので流木レイアウトでも石レイアウトでも水草レイアウトでもベアタンクでも何でも大丈夫です。また、低酸素や水温の変化にも強いので水量が少ないボトルアクアリウムやガラスアクアリウムなどの小さな水槽でのレイアウト飼育が可能です。
ただし、複数飼いや混泳をさせる場合は縄張りを持つので大きめの水槽で隠れるところを用意してあげましょう。
(水槽用品)
GEX グラスアクアリウム ティア―
餌
餌食いは良好で、ぶっちゃけ口に入るサイズであれば粒状でもフレークでもなんでも大丈夫です。ただし餌のあげ過ぎには注意しましょう。お腹がパンパンになるまで食べますが消化不良や肥満になるので人が調整してあげましょう。
混泳もしくは複数飼いしている場合、体格が大きい魚に餌を取られることが多々あるのでそういった場合は気をつけて観察をしてあげましょう。もししっかりと食べれていない場合は同じサイズになるまで隔離してあげるか口元に餌を持っていって直接ピンセット等であげるようにしてあげると良いです。
混泳
体格にほとんど差がない場合においては混泳可能です。
ゴールデンアカヒレの混泳はやや気性が荒い子もいるため体格に差がある場合は追いかけまわされる可能性があります。そのため水草などを入れて隠れる場所や避難できる場所を用意しておくと、混泳相手のストレスを最小限にできます。
ゴールデンアカヒレは縄張りを持つので混泳させる場合は広めの水槽で飼いましょう。また、相性や様子を見ながら別の熱帯魚を入れたり別の水槽に移したりしながらより良い環境を整えてあげましょう。
おすすめの魚の特徴
- 小型の熱帯魚
超小型の熱帯魚の場合は誤って食べられたり突かれたりされます。また、大型の熱帯魚の場合は逆に食べられたり突かれたりします。目安としては体長が4㎝~8㎝が良いでしょう。 - 他の魚種に興味を示さない熱帯魚
ゴールデンアカヒレは縄張りを持つので興味を示さない熱帯魚が良いです。
混泳可能なおすすめの熱帯魚
- テトラ系
- オトシンクルス
病気
ゴールデンアカヒレは丈夫な魚なので病気にも強いですが、体調を崩している場合や弱っている場合はいくら丈夫とはいえ病気に侵されてしまいます。
特に秋や春は昼夜の温度差が大きいのでストレスが大きくなり病気にかかりやすくなるので気をつけて観察をするかヒーターなどの水温調整ができる器具などで予防してあげましょう。
病気は早期発見・早期治療が鉄則です!
自分の元に来てくれた可愛い魚たちですから、できる限り毎日観察をしてあげましょう。
ゴールデンアカヒレがかかりやすい病気
白点病
白点病はヒレに白い斑点ができ、それが全身に広がっていく病気です。体力がない時によくかかる病気ですので輸入されてすぐの個体や購入してすぐの個体はよく観察をしてあげましょう。
もし白点病の症状が出てしまった場合はその個体をすぐに別の水槽に隔離し、塩浴やメチレンブルーなどでの薬浴を1週間ほどさせてあげましょう。
おぐされ病
おぐされ病はヒレが腐ったかのようにボロボロになってしまう病気です。
もしおぐされ病の症状が見受けられる場合は水替えを頻繁に行うようにするか隔離してヒコサンZなどを使って薬浴をさせましょう。塩浴は逆効果になる可能性があるので控えておきましょう。
穴あき病
穴あき病は体に穴が空いたように外傷ができる病気で、鱗が剥がれてしまいます。鱗が剥がれた部分は肉が覗き、そこからウイルスや寄生虫にかかりやすくなることから他の病気も併発してしまう可能性が高い病気です。
もし穴あき病になってしまった場合はその個体をすぐに別の水槽に隔離し、塩浴やグリーンFゴールドリキッドなどでの薬浴を1週間ほどさせてあげましょう。
ゴールデンアカヒレは成熟すると黒の斑点が身体に出てくる場合があります。この黒い斑点は病気ではなくアカヒレの色素の名残が表面化しただけですので心配は不要です。
観賞価値は減ると言われていますが黒い斑点もその子の個性だと思うとオシャレな衣装を着ている感覚で可愛いですよ。
繁殖
ゴールデンアカヒレの繁殖は容易な方で、45㎝以上の水槽にゴールデンアカヒレを5匹以上(オス:メス=2:3)を群泳させておくと自然に繁殖活動を行います。親魚で重要なことは健康でしっかりと成熟した個体であることです。
繁殖活動は水温が24℃近くになると行います。オスがメスを追いかけまわしたりオス同士でヒレを広げて威嚇し合っていたり(フィンスプレッディング)するとそのうち産卵します。
産卵は卵をばら撒くように行います。
産卵前になるとメスのお腹がパンパンに膨れるので注意して観察してあげましょう。
ゴールデンアカヒレは産卵自体は容易にしてくれますが、産卵後の卵を親魚があっさりとおやつ感覚で食べてしまいます。親魚以外にも混泳させている熱帯魚に簡単に食べられてしまいます。そのため、親魚や他の熱帯魚に食べられないように水草やウィローモスを繁栄させておくことが大切になります。また、水草やウィローモスが生い茂っていると生まれた稚魚の隠れ家になったり餌の微生物の住処になったりするのでいいことずくしです。
繁殖に必要なことを簡単にまとめると①~③になります。
①健康で成熟したペアの親魚
②水草が生い茂った45㎝以上の水槽
③24℃以上の水温(26℃で一定に保てると ◎ )
ゴールデンアカヒレの繁殖は容易なので初心者でも十分に楽しめるので挑戦してみてもいいかもしれませんね。
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